20期高

同窓会開催報告
20期高

20期高 冨岡  福(旧姓涌井)

「ダブルで祝宴」

昭和40年2月、梅の花に送られて、私たち20期生は卒業証書を胸に日出学園を巣立っていきました。あれから早半世紀がたち、古希を迎える年となりました。その当時、ちょうど舟木一夫の「高校3年生」また「修学旅行」という歌が流行っていて、バスの中で歌った思い出があります。一週間の九州旅行の楽しさが、よみがえってきました。集まった一人ひとりの顔は70歳でしたが、30分もたつと、もう昔の〇〇ちゃん、××君の貌が浮かんで、気持ちまで18歳に戻ってしまいました。

さらに嬉しいことが・・・、それは担任だった西田信彦先生が、数え年90歳の卒寿を迎えられたことです。安全を考えタクシーでお迎え上がりましたが、まだまだお元気でいらして、私たちのやんちゃぶりも、しっかり覚えていらっしゃいました。さぞご苦労されたことと、今更ながら平身低頭。もう時効ですよね。人生経験が深く刻まれた重みのあるお顔を柔和に目細め、笑みを絶やさず絵画のお話や日々の生活の様子を話されるお姿に、昔の優しい先生のままだなあ、と安堵の気持ちになりました。

考えれば、本当に手数をかけた生徒だったと、その場面が次々浮かびます。女子の夏服のデザインを変えてほしい、スカートの丈を長くしてほしい(みゆき族が流行ったころ)、クリスマスパーティーをやりたいので理科室を貸してほしい等、要求の連続にいつも応えて下さいました。駄目なものはなぜ駄目なのか、「それはこうした方がいいでしょ」。いつも向き合って下ったことを思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。生徒である私たちも、〇十年ぶりの方、毎月会っている方、それぞれのお話の中にそれぞれの人生が感じられ、刻まれたしわの重みを感じました。

恒例の集合写真を撮るころには、美酒のお蔭もあり、18歳の笑顔がこぼれんばかり、昨年11月20日に栃木家に集まった20人にとって、本当に名残尽きない二時間余りでした。

先生ご夫妻のご健康と、私たちの健やかな老後を祈って解散となりました。

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